国内製と海外製の金型は、製作費に加えて輸送・検査・修理の費用と期間を比較します。同じ図面と検査基準で見積りを依頼する方法、納入日と量産開始日の違い、使用場所に合う保全体制を解説します。
この記事で分かること
- 01費用の比較製作・輸送・検査・保全にかかる費用
- 02納期の確認製作・試作・輸送・通関に必要な期間
- 03図面と検査基準改訂番号・測定方法・合否基準
- 04量産開始後の対応故障時の連絡先・修理・予備品
国内製・海外製の金型にかかる費用
国内と海外の製作先へ見積りを依頼する場合は、同じ図面と検査基準を示し、設計、製作、トライ、検査、修正の依頼範囲を伝えます。海外から金型を輸入する場合は、梱包、輸送、通関、保険の費用が製作費に含まれるかを確認します。受入れ検査や追加修正、再輸送も必要に応じて比較へ加えてください。輸入港までの運賃や保険料は、原則的な関税評価では課税価格の加算要素になります。既に支払価格に含まれる費用は再加算されません。調達費を比較するときも、見積総額に含まれる費用と追加になる費用を区別します。
比較表には、各費用の金額、作業を担当する会社、見積りに含まれない作業、金額が決まっていない項目を記載します。各社の作業範囲が異なるまま見積総額を比較すると、依頼後に必要となる検査、修正、部品手配の費用を見落とすおそれがあります。
| 費用項目 | 比較に含める内容 | 見落とした場合の影響 |
|---|---|---|
| 金型の製作費 | 設計、製作、トライ、検査、修正の範囲 | 追加作業の費用を誰が負担するか分からなくなる |
| 物流費 | 梱包、輸送、通関、保険、搬入条件 | 梱包や搬入の追加費用を見落とす |
| 品質確認 | 測定項目、検査方法、試作結果と量産開始の合否基準 | 必要な測定や再トライが見積りから漏れる |
| 保全費 | 予備品、修理、保管、停止時の対応 | 故障後の修理方法と量産を再開する条件が分からなくなる |
製作・輸送・保全にかかる期間
納期を比較する場合は、図面・仕様の承認、設計レビュー、金型材料・部品の手配、加工・組立、トライ、修正、検査、輸送、通関、搬入の予定日を確認します。仕様変更では、変更内容を承認する担当者、使用する言語と単位、図面の改訂番号、承認期限を決めてください。製作期間と輸送期間のほか、図面の確認や変更承認に必要な日数も日程に含めます。
海外の製作先へ依頼する場合は、時差を考慮した連絡方法、図面の管理者、測定記録の様式、試作品を評価する担当者、修正を依頼する手順を依頼前に決めます。国内の製作先へも、協力会社への委託範囲や繁忙期、修理拠点を尋ね、連絡してから修理を開始できるまでの日数を確認してください。
| 段階 | 確認する内容 | 事前の決定事項 |
|---|---|---|
| 仕様確定 | 図面の改訂番号、単位、金型材質、熱処理、表面粗さ、公差 | 最新版を管理する担当者と変更時の連絡方法 |
| トライ・検査 | 試作条件、測定方法、合否基準、再トライ | 試作品を評価する担当者と結果を返す期限 |
| 輸送・搬入 | 梱包、輸送経路、通関、搬入設備、保険 | 輸送を手配する会社と遅延時の連絡先 |
| 量産後 | 保管場所、故障連絡、予備品、修理方法 | 故障時の連絡先、修理の優先度、代替金型の有無 |
例えば、国内で量産する海外製の金型に修正が必要になった場面を仮定します。国内の修理拠点で直せる契約なら、修理の受付日と再トライの日程を確認します。海外へ返送する契約なら、往復輸送、通関、現地の修正、再検査の期間と費用を加えて比べます。
依頼前に決める保管・修理・図面の扱い
金型を手配する前に、金型の所有者と保管場所、保管費用、点検担当者、消耗品・予備品の手配方法、故障時の連絡先を決めます。図面、部品表、改訂履歴を誰が保管し、修理時にどこまで共有するかも契約書や発注仕様書に記載してください。故障したときは、保管先へ必要な図面や部品を依頼し、修理担当者へ渡します。
金型図面やCADデータの所有者、受渡しの範囲、使用目的、費用、秘密保持を契約前に合意します。国内の別会社へ修理を依頼する予定がある場合は、修理に必要な図面やデータを提供できるかも確認してください。対象金型の検査基準と納期を満たし、使用場所で必要な修理を行える製作先を比較します。
| 判断場面 | 確認する条件 | 記録する内容 |
|---|---|---|
| 見積比較 | 費用範囲、未確定事項、検収・修正の条件 | 比較表に記載した見積条件と見積りに含まれない作業 |
| 依頼前 | 図面の改訂番号、承認手順、トライ・輸送の日程 | 依頼元・製作側の承認者と連絡先 |
| 受入れ | 測定・試作結果、付属品、保全資料 | 合否判定、未完了の修正、追加費用 |
| 量産・保全 | 停止時の手配、予備品、修理・再発防止 | 故障内容、連絡日時、修理開始日、量産再開日 |
まとめ
国内製と海外製の金型は、製作費、梱包・輸送・通関費、受入れ検査、仕様変更、量産開始後の修理・保全にかかる費用を含めて比較します。納期の比較では、図面確認、製作、試作、修正、検査、輸送、通関、搬入の予定日を確認してください。
依頼前に、図面の改訂番号、測定方法、合否基準、仕様変更の承認者、金型の保管場所、故障時の連絡先を決めます。比較に使用した費用、納期、検査結果、修理対応は、次回の依頼先を選ぶ資料として記録してください。
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よくある質問
国内と海外の金型は価格だけで比較できますか?
製作費に加え、梱包、輸送、通関、保険、受入れ検査、仕様修正、再輸送、予備品、量産開始後の修理にかかる費用を比較します。見積りに含まれない作業と、その費用を負担する会社も確認してください。
海外の製作先へ依頼する前に何を確認しますか?
図面の改訂番号、単位、金型材質、熱処理、表面粗さ、測定方法、試作条件、合否基準、仕様変更時の連絡方法を明記します。図面やCADデータの所有者と使用範囲も契約前に確認してください。
納期はどのように比べますか?
図面確認、製作、試作、修正、検査、輸送、通関、搬入の予定日を確認します。各社に同じ仕様変更の期限と承認期限を伝え、量産を開始できる日を比較してください。
保全体制では何を確認しますか?
金型の所有者と保管場所、保管費用、点検担当者、図面と部品表の保管方法、消耗品・予備品、故障時の連絡先、修理開始までにかかる時間、代替金型の有無を確認します。