射出成形の発注・金型設計の協力会社探しを成功させる完全ガイド|発注準備~協力会社様の選定までのチェックリスト
射出成形の発注は、品質・コスト・納期に直結する重要なプロセスです。
初めての外注では、金型設計の前提不足や見積比較の視点不足、トライ成形での合意粒度の不揃いが、手戻りや追加コストにつながりがちです。
本記事では、発注準備→見積比較→トライ成形→量産移管→協力会社様の選定までを実務視点で整理し、工程ごとに“何を決めて、いつ、どの粒度で記録するか”を詳細にご紹介します。
発注準備
成形品の使用条件と品質要求を文書化する
用途や使用環境(温度・湿度・薬品・荷重・屋外暴露の有無)を明確化します。外観基準(ゲート痕・ウェルド・フローマークの許容)に加え、寸法・幾何公差の優先順位、検査水準(全数/抜き取り)を定義します。試作と量産で要求が異なる場合は、段階ごとの許容差・判定基準を最初に明記します。
材料(樹脂)と量産条件の初期想定を揃える
候補樹脂(代替可否、着色の有無、必要規格の有無)を共有します。年産数量・月間ロット・想定サイクル・必要型寿命を提示し、取り数や金型構造の方向性を固めます。将来の増産や派生品の可能性がある場合は、拡張前提も合わせて共有します。
金型設計の前提事項を合わせる
取り数、ゲート方式、離型方向、アンダーカットの有無など、構造上の論点を初期段階で合意します。量産設備の型締力、金型外形の制約、温調能力、ホットランナーの要否といった実機側の制約を早期に開示すると、設計の選択が現実的になります。
図面・3Dデータ・検査基準を整備する
最新改訂の図面・3Dデータ・改訂履歴、測定箇所・方法・判定基準をセットで準備します。図面で伝わりにくい意図(外観NG例、組付け方向、当たりやすい面)は注記で補足します。ファイル命名と日付のルールを統一し、社内外での混在を防ぎます。
見積比較
見積依頼の入力情報を共通フォーマットで固定する
想定樹脂、数量レンジ、外観・公差、型寿命、予定トライ回数、提出物(トライレポート、成形条件表、検査成績の想定)を同一粒度で依頼します。入力の揃え込みにより、協力会社様間の比較が公平になり、判断が迅速になります。
見積比較は「構造・工程・対応範囲」で評価する
取り数、スライドやリフターの点数、冷却やゲートの設計思想など、金型構造の違いは立ち上がりの安定度に直結します。設計→加工→組立→トライのクリティカルパスを可視化し、トライ(T0、T1…)に含まれる対応範囲と、金型改修と成形条件最適化の線引きを見積段階から合意します。価格が近い提案でも、是正範囲や提出物の粒度が異なれば、後工程の手間が大きく変わります。
想定リスクを早期に共有する
外観難易度、溶着線や反りリスク、ゲート位置のトレードオフ、着色や材料ロット差によるばらつきなどの懸念を、最初の商談から共有します。量産設備との差(型締力、計量方式、温調能力)による再現性も合わせて確認します。前提が揃っていれば、仕様見直しや段取り変更の判断が早まります。
トライ成形
評価サンプルとデータの取り方を標準化する
ショット数・取り数ごとの評価サンプルを確保し、成形条件(樹脂温、金型温、射出・保圧、冷却、サイクル時間)を記録します。測定箇所・個数・統計処理(代表点とワースト点)を事前に定義し、判定基準のブレを抑えます。次回トライの到達目標は数値で設定し、履歴として残します。
条件最適化か金型改修かの判断軸を設定する
外観不良(フローマーク・ショート・ヒケ・ウェルド)と寸法不良(反り・収縮差・ばらつき)を切り分け、再現性確認と一次仮説を共有します。成形条件の調整で改善可能な項目と、金型構造の見直しが必要な項目を明文化し、優先順位とスケジュールを明確化します。
合意ドキュメントで進行管理を可視化する
是正項目、担当(発注側/協力会社様)、期限、評価方法、判定基準を1枚に整理します。到達目標と打ち切り条件を添え、合意履歴を都度更新します。情報の一元化により、社内承認や次工程移管がスムーズになります。
量産移管
量産引き継ぎの基本パックを整える
最終図面・3Dデータ、最適成形条件表、金型メンテ手順、消耗品リスト、材料仕様をひとまとめにします。初期流動の管理項目(事前条件、使用樹脂ロット、温度プロファイル)を添えることで、量産工場での再現性が高まります。
初期流動と検証の段取りを決める
初回ロットの外観・寸法・機能評価の計画を立て、判定と是正のフローを明確にします。想定外事象が発生した場合は、成形条件・金型・材料で一次切り分けを行い、再現試験と再評価の手順へ落とし込みます。
保全・変更管理をルール化する
定期メンテナンスの頻度、保全記録、摩耗部品の交換基準を定めます。設計変更、色替え、材料変更が生じる場合の確認項目と再評価窓口を明確にし、履歴管理を定着させます。将来の改修や増設の判断が素早くなります。
協力会社様の選定
適合性を見極める
対象材質の経験、外観基準の合格実績、取り数・サイズのレンジ、金型規模の対応幅を確認します。量産設備との親和性(トン数、温調、ホットランナー経験)を早期にすり合わせると、立ち上がり後の再調整を減らせます。
対応力を確かめる
設計段階の伴走(DFM支援)の可否、トライ段取りのスピード、報告の正確さ、コミュニケーションの速さを評価します。納期リスク顕在化時のリカバリー策や意思決定プロセスも、比較観点に含めます。
継続性を担保する
保全体制、量産後の不具合一次切り分け、変更管理の運用が回るかどうかを確認します。型寿命到達や増産の見込みがある場合は、改修や増設の判断フローを共有し、将来の意思決定を迅速化します。
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射出成形の発注は、要件の前提整理→見積比較→トライ成形の合意→量産移管の各段階で、抜けや解釈のズレを前広に潰すことが要点です。金型・設計・成形条件・量産設備の整合を早期に取り、合意事項を文書で更新し続けることで、品質と納期の安定化につながります。外注の検討段階から工程ごとの合意粒度を揃え、判断の土台を共有することで、立ち上がりの確度を高められます。
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