プラスチック成形用語集

更新日 2026年7月30日

プラスチック成形用語集

プラスチック成形の用語を、キーワードと50音から検索できます。

英数字

2プレート金型・3プレート金型

2プレート金型は主な型開き面が1か所の基本構造です。3プレート金型はランナーを製品と別の型開き面で分離でき、ピンポイントゲートなどに用います。

あ行

圧空成形

加熱して軟らかくしたプラスチックシートを、圧縮空気で型へ押し付けて形にする方法です。真空成形よりも高い成形圧力を加えやすく、細部を再現したい容器やカバーなどに使われます。

圧縮成形

加熱した金型内へ材料を入れ、圧力をかけて形を作るプラスチック成形法です。熱硬化性樹脂や複合材料などで用いられ、材料、温度、圧力、硬化時間を管理します。

アンダーカット

通常の型開き方向だけでは成形品を取り出せない凹凸や引っ掛かりのある形状です。スライドコアなどの機構が必要になるため、金型構造・費用・保全性に影響します。

糸引き

型開き時やノズルが後退した際に、溶融樹脂が糸状に伸びて残る不具合です。樹脂温度、ノズル温度、サックバック、冷却状態を確認します。

入れ子(インサート・コマ)

キャビティやコアの一部を別部品として製作し、金型へ組み込む構造です。加工、修正、部分交換をしやすくする目的などで用います。

インサート成形

金属端子やナットなどを金型内に置き、その周囲に樹脂を成形して一体化する方法です。部品の位置ずれや樹脂漏れを防ぐ保持方法まで含めて金型を設計します。

ウェルドライン

金型内で分かれた樹脂の流れが再び合流した部分に生じる線状の跡です。外観だけでなく強度にも影響することがあり、ゲート位置や樹脂温度、流れ方を見直します。

エアベント

金型内の空気や樹脂から出るガスを外へ逃がすための細い通路です。排気が不十分だとショートショット、ガス焼け、ウェルドライン悪化などにつながります。

エジェクタプレート

突き出しピンなどをまとめて前進・後退させる金型部品です。成形品を均等に押し出せるピン配置と、十分な戻り確認が重要です。

オーバーモールド

先に作った部品の上に別の樹脂を重ねて成形する方法です。柔らかいグリップやシール部などに使われ、材料同士の密着性と位置決めが重要です。

押出成形

溶かした樹脂を一定断面のダイから連続的に押し出して成形する方法です。パイプ、シート、フィルムなど長尺で断面が連続する製品に向いています。

か行

荷重たわみ温度(HDT)

規定した曲げ応力を加えた試験片が、規定量たわむ温度です。材料の耐熱性を比較する指標ですが、部品の実使用温度を直接示すものではありません。

ガス焼け

閉じ込められた空気やガスが急激に圧縮・加熱され、成形品表面が黒や茶色に変色する不良です。排気、射出速度、材料乾燥などを確認します。

可塑化

成形材料を加熱とせん断で流動できる状態にすることです。温度やスクリュー条件が適切でないと、未溶融、熱劣化、色むらなどの原因になります。

型締力

射出中の圧力で金型が開かないよう、閉じた状態を保つ力です。必要な型締力を下回るとバリが出やすく、過大な設備選定はコスト増につながります。

型開き

冷却後に金型の固定側と可動側を開く動作です。成形品やランナーを安全に取り出せる型開き量と、設備の型開きストロークを確認します。

金型温度

成形中に管理する金型表面の温度です。充填性、光沢、収縮、サイクルタイムに影響するため、樹脂と製品形状に合わせて設定します。

金型温度調節機

温度調整した水や油を金型内へ循環させ、金型温度を一定に保つ周辺機器です。外観、寸法、サイクルタイムの安定に関わります。

ガラス繊維強化(GF)

樹脂へガラス繊維を配合し、強度や剛性などを高めた材料です。繊維配向による収縮差や、金型・スクリューの摩耗を考慮します。

基本肉厚

成形品全体の基準とする肉厚です。急な肉厚変化はヒケやそり、充填の不均衡につながるため、リブやボスも基本肉厚を基準に設計します。

キャビティ

成形品の形状を作る金型内の空間です。金型部品を指す文脈では、主に成形品の外側を形づくる凹側部分を意味する場合があります。

クッション量

射出・保圧終了時にスクリュー前方へ残る樹脂量を、スクリュー位置で管理する値です。小さすぎると保圧が安定して伝わらない場合があります。

計量

次のショットに使う樹脂を、スクリューの回転で溶融・混練しながら前方へためる工程です。計量位置や時間のばらつきは充填量の変動につながります。

ゲート

ランナーからキャビティへ樹脂が入る入口です。位置、形状、寸法は充填状態、外観、ゲート処理、変形に影響します。

コア

主に成形品の内側や穴を形づくる金型の凸側部分です。細長いコアは射出圧力で変形しやすいため、剛性と冷却方法を検討します。

コールドスラグ

ノズル先端などで先に冷えて固まり始めた樹脂の塊です。製品へ流れ込むと外観不良になるため、ランナーに受け部を設けて捕捉します。

コールドランナー

ランナーを加熱保持せず、製品とともに固化させて取り出す方式です。金型構造を比較的簡素にできますが、ランナーの分離や再利用、廃棄を検討します。

黒点

成形品の表面や内部に黒い点状の異物・変色が現れる不具合です。樹脂の滞留や熱劣化、材料・設備内の異物混入などを確認します。

固定型

射出成形機の固定盤側に取り付ける金型です。通常はノズルから樹脂を受けるスプルーブッシュやランナー側を備えます。

コンフォーマル冷却

製品形状に沿うように冷却水路を配置する金型冷却方法です。温度むらや冷却時間の低減が期待できますが、製作方法と保全性を含めて検討します。

さ行

サイクルタイム

型締めから射出、保圧、冷却、型開き、取り出しまでの1回分の時間です。生産能力と製品単価に直結し、特に冷却時間が大きな割合を占めます。

材料乾燥機(ホッパドライヤ)

成形前の樹脂材料から水分を除く周辺機器です。吸湿性樹脂では、乾燥不足がシルバーストリークや物性低下の原因になるため、温度と時間を管理します。

サックバック

計量後にスクリューを少し後退させ、ノズル先端の樹脂圧力を下げる操作です。糸引きや樹脂漏れを抑えますが、やり過ぎると空気を巻き込む場合があります。

ジェッティング

ゲートから出た樹脂が金型面へ沿わず、ひも状に走って蛇行模様を残す不良です。ゲート形状、位置、射出速度、金型温度を調整します。

シボ(表面テクスチャー)

成形品へ模様や質感を転写するため、金型表面に設ける細かな凹凸です。模様の深さや離型方向に応じて、通常より大きな抜き勾配が必要になる場合があります。

射出圧力

溶融樹脂を金型内へ押し込むために加える圧力です。不足すると充填不足、過大だとバリや残留応力の増加につながるため、速度と合わせて管理します。

射出成形

加熱して溶かした樹脂を金型へ射出し、冷却・固化させて製品を作る方法です。複雑形状を量産しやすい一方、材料・金型・成形条件を合わせ込む必要があります。

射出成形金型設計

成形品の形状、使用樹脂、必要精度、生産数量、射出成形機の仕様に合わせて、キャビティ・コア、ゲート・ランナー、冷却、エジェクタなどの構造を決める作業です。充填、収縮、離型、サイクルタイムを考慮します。

射出成形機

樹脂を可塑化して金型へ射出し、型締め・冷却・型開きまでを行う成形設備です。金型寸法、必要型締力、射出量に合う機械を選定します。

射出速度

樹脂を金型内へ送り込む速さです。遅すぎると途中で固まりやすく、速すぎるとガス焼けやジェッティングが起きるため、区間ごとに設定する場合があります。

樹脂成形

プラスチック材料を目的の形に加工することです。一般にプラスチック成形と同じ意味で使われ、射出成形、圧縮成形、真空成形、押出成形、ブロー成形などを含みます。

ショートショット

樹脂がキャビティの末端まで届かず、製品の一部が欠けた状態になる不良です。材料量、温度、圧力、排気、肉厚などを確認して原因を特定します。

シルバーストリーク

成形品表面に銀白色の筋が現れる不良で、銀条とも呼ばれます。材料中の水分やガス、樹脂の熱劣化などが主な確認対象です。

真空成形

加熱したプラスチックシートを型へ吸い付けて形にする方法です。比較的低い型費で大型品を作りやすい一方、深い形状では肉厚が薄くなりやすくなります。

スクリュー

射出成形機の加熱シリンダー内で回転・前後動し、樹脂の搬送、溶融、計量、射出を行う部品です。形状と摩耗状態が可塑化の安定性に影響します。

スプルー

成形機ノズルから金型内のランナーへ樹脂を導く最初の主流路です。コールドランナー金型では成形品と一緒に取り出される不要部になります。

スプルーブッシュ

成形機ノズルから樹脂を受け、スプルーへ導く金型部品です。ノズルとの接触形状や流路径が不適切だと、樹脂漏れや圧力損失につながります。

スライドコア

型開き方向だけでは抜けないアンダーカット形状を、横方向へ移動して離型する金型機構です。作動量、摩耗、かじり、戻り位置を管理します。

成形収縮率

金型寸法に対して、冷却後の成形品寸法がどの程度小さくなるかを表す割合です。樹脂、繊維配向、肉厚、成形条件、測定時期で変わり、時間経過や加熱で生じる後収縮とは区別します。

成形トライ

完成した金型を成形機へ取り付け、試しに成形して寸法や外観を確認する工程です。金型修正と条件調整のどちらで改善するかを確認します。

そり

成形品が設計形状から弓なりやねじれ状に変形する不良です。部位ごとの収縮差、繊維配向、肉厚差、冷却むらなどを総合的に確認します。

た行

多数個取り

1回の成形で同じ製品を複数個作る金型構成です。生産性を高められますが、各キャビティへ樹脂を均等に流す設計が必要です。

チラー

冷却した水を金型や成形機へ供給する周辺機器です。必要な冷却能力、流量、水質を確保し、金型温度と成形サイクルを安定させます。

突き出しピン

型開き後、成形品をコア側から押し出す細いピンです。配置や本数が不足すると変形し、先端形状によっては目立つピン跡が残ります。

透明樹脂

光を通す性質を持つ樹脂材料の総称です。傷、異物、気泡、ウェルドラインが目立ちやすく、金型表面と材料管理に高い清浄度が求められます。

取り数

1回の成形で作れる製品個数です。取り数を増やすと生産性は上がりますが、金型サイズ、流動バランス、初期費用も大きくなります。

取出しロボット

型開き後に成形品やスプルーを自動で取り出す周辺機器です。落下傷や変形を防ぎ、後工程への受渡しを安定させます。

な行

二色成形

異なる色や材質の樹脂を、1つの成形品として連続的に成形する方法です。専用設備や回転機構を使い、材料の接着性と境界位置を管理します。

抜き勾配

成形品を金型から抜きやすくするため、型開き方向の面へ付けるわずかな傾斜です。外観や表面シボ、材料収縮を考慮して角度を決めます。

熱可塑性樹脂

加熱すると軟らかくなり、冷えると固まる性質を持つ樹脂です。射出成形や押出成形で広く使われ、代表例にPP、ABS、PAなどがあります。

熱硬化性樹脂

加熱などで化学反応が進み、いったん硬化すると再加熱しても溶けにくい樹脂です。材料ごとに金型温度や硬化時間の管理が必要です。

ノズル

射出成形機の先端で、溶融樹脂を金型のスプルーへ送り込む部品です。接触形状や温度が合わないと樹脂漏れやコールドスラグの原因になります。

は行

パーティングライン

固定型と可動型が合わさる境界線、または成形品に残るその跡です。形状設計や金型の合わせ状態は、外観とバリの発生に影響します。

背圧

計量中のスクリュー後退に抵抗を与える圧力です。混練や脱気を助けますが、高すぎると樹脂温度の上昇や計量時間の延長を招く場合があります。

バリ

パーティング面や部品のすき間から樹脂が薄くはみ出した状態です。型締力だけでなく、金型の傷み、射出圧力、材料粘度なども確認します。

バルブゲート

ピンでゲートを機械的に開閉するホットランナー方式です。ゲート跡を小さくしやすく、充填タイミングを制御できますが、構造と保全は複雑になります。

光沢ムラ

成形品表面のつやが場所によって異なる外観不良です。金型表面状態、温度むら、充填速度、保圧などを確認します。

ヒケ

厚肉部やリブ・ボスの裏側などが冷却時に収縮し、表面がへこんで見える不良です。肉厚設計、保圧、ゲート位置、冷却を見直します。

ピンポイントゲート

細い点状の入口からキャビティへ樹脂を入れるゲート方式です。型開き時にゲートを自動切断しやすい一方、圧力損失とゲート跡を考慮します。

プラスチック成形

プラスチック材料を加熱、加圧、吸引などによって目的の形に加工することです。射出成形は代表的な方法の一つで、ほかに圧縮成形、真空成形、押出成形、ブロー成形などがあります。

ブロー成形

軟らかい筒状の樹脂を金型で挟み、内部へ空気を吹き込んで中空品を作る方法です。ボトルやタンクなどに使われ、肉厚の均一性が重要です。

フローマーク

樹脂の流れ方や冷え方の差によって、成形品表面に波状・環状の模様が残る不良です。樹脂温度、射出速度、ゲートや肉厚を確認します。

保圧

キャビティ充填後も一定時間圧力をかけ、冷却収縮する分の樹脂を補う工程です。寸法やヒケに影響しますが、過大だと残留応力を増やします。

ボイド

成形品の内部に空洞が生じる不具合です。厚肉部の収縮、保圧不足、ゲートの早期固化などを確認します。

ボス

ねじ締結や部品の位置決めなどに使う円筒状の突起です。根元が厚肉になるとヒケやボイドが生じやすいため、肉厚や補強リブを検討します。

ホットランナー

金型内のランナー部を加熱して樹脂を溶融状態に保つ方式です。ランナー廃材を減らせますが、温度制御とメンテナンスが重要です。

ホットランナーコントローラ

ホットランナーのヒータ温度を回路ごとに制御する装置です。温度偏差や断線を監視し、樹脂の劣化や充填ばらつきを抑えます。

ま行

マスターバッチ

顔料や添加剤を高濃度で樹脂へ練り込んだ粒状材料です。ベース樹脂へ一定割合で混ぜ、色や機能を付与します。

マニホールド

ホットランナー金型で、溶融樹脂を複数のゲートへ分配する加熱流路部品です。温度むらと流動バランスが成形安定性に影響します。

磨き(鏡面仕上げ)

金型表面を研磨し、必要な平滑度や光沢へ仕上げる加工です。透明品や高光沢品では、仕上げ等級と研磨方向が外観、費用、納期に影響します。

メルトフローレート

規定した温度と荷重で、溶融樹脂が10分間に押し出される質量を示す材料指標で、MFRやMIとも呼ばれます。一般にg/10 minで表し、試験条件が異なる値は直接比較できません。

モールドベース

キャビティやコア、エジェクタ機構などを組み込む金型の土台部分です。標準品を使う場合も、成形機の取付条件と必要剛性を確認します。

や行

ヤケ

樹脂の熱劣化やガスの圧縮などで、成形品が黄・茶・黒色に変色した状態です。発生位置を確認し、滞留、温度、排気などの原因を特定します。

予備乾燥

成形前に樹脂ペレットの水分を規定範囲まで減らす工程です。乾燥条件は樹脂ごとに異なり、吸湿や加水分解による外観不良・物性低下を防ぐために管理します。

ら行

ランナー

スプルーから各ゲートまで樹脂を運ぶ金型内の流路です。太さや長さのバランスは充填圧力と各キャビティの同時充填に影響します。

離型

固化した成形品を金型から外すことです。抜き勾配、表面仕上げ、収縮、突き出し方法が合わないと、白化や変形、傷が生じます。

リサイクル材

使用済み製品や工程内のランナーなどを回収・再処理した樹脂材料です。混合率や履歴によって色、強度、流動性が変わるため、使用条件を明確にします。

リブ

成形品の板状部分を補強するために設ける細い壁形状です。厚すぎると裏面にヒケが出やすいため、樹脂、外観要求、基本肉厚を踏まえて寸法を決めます。

流動解析(CAE)

樹脂の充填、保圧、冷却、そりなどをコンピューター上で予測する解析です。ゲート位置、肉厚、成形条件を金型製作前に検討するために用います。

リングゲート

円筒状製品の周囲から環状に樹脂を流し込むゲート方式です。充填を均一にしやすい一方、ゲート除去方法を検討します。

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